本プロジェクトの目的は、2つあります。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- (1)図書館が設置されていないTropaing Svay小学校に、図書ブースを設置すること。 (2)図書を管理し、絵本を使った教育を実践するために、教師を対象にした研修を実施すること。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- |
また、カンボジアローカルNGOと関西大学学生による継続的な取組や、フォローアップにより、持続的な開発を目指しています。
カンボジアの農村部では、教科書の数が不足している上に、図書館は設置されておらず、言語を学習するための学習環境は整備されていません。
小学校での言語学習のための方法として、図書教育が有効だと考えています。
図書は学習を深めるための情報リソースとしての役割に留まらず、絵本を使った学習では、挿絵はイメージを膨らませるなど、児童の理解を視覚的に補助してくれます。また、図書の活用方法として読み聞かせを行うことで、学習への興味を高めてくれます。
◆カンボジアの教育について
本プロジェクトの対象校であるTropaing Svay小学校は、農村部に位置し、小学1年生~6年生までの約220名の児童と4名の教員が在籍しています。本小学校は、教科書をはじめとする教材の不足という問題を抱えています。主な授業科目は国語と数学で、教師が板書した文字を児童はノートに書き写したり、教科書の音読を繰り返すことによる暗記学習を中心としています。そのため、児童の想像力を育成する機会はなく、“学ぶこと=覚える”という環境で教育を受けています。また、児童の留年やドロップアウトも目立ちます。実際、カンボジア国内では、小学校就学率90%のうち5割の児童が、義務教育である小学校を卒業できていません。 (上田広美「カンボジアを知るための60章」2006年 明石書店) 母語であるクメール語を中心とした言語学習は、社会で生きていくためにも、さらに知識を深め発展させるためにも、学習のファーストステップとなる小学校教育において重要です。しかし、どのように先生が教えるのか、どのような学習環境を子どもに提供できるのか、ということを再考する必要があると考えます。 |
一つ目は、カンボジア国内で販売されているクメール語で書かれた絵本や辞書です。カンボジア国内で使用されている教科書や教材は、外国で使用されているものをそのままクメール語に翻訳されているため、内容がカンボジアの文化に合っていないことも多くあります。そのため、カンボジア国内で販売されている本の内容にも注意を払いながら、カンボジアの自国文化についての内容理解も深められるような本を慎重に選びます。
二つ目は、日本の絵本を日本語-英語、英語-クメール語に翻訳した絵本です。日本の絵本は絵や内容が緻密に構成されており、翻訳して海外で出版されているものも多くあります。
二つ目は、日本の絵本を日本語-英語、英語-クメール語に翻訳した絵本です。日本の絵本は絵や内容が緻密に構成されており、翻訳して海外で出版されているものも多くあります。